殺人容疑認める供述 逮捕の元少年 神戸の高校2年刺殺

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 神戸市北区の路上で2010年10月、近くの私立神戸弘陵高校2年の堤将太さん(当時16)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された事件当時17歳だったパート従業員の男(28)が容疑を認める供述をしていることが、捜査関係者への取材でわかった。

 愛知県の自宅にいた男は4日、兵庫県警任意同行に応じ、逮捕時には容疑を認めたという。

 県警は5日、男を神戸地検へ送検した。

 男は10年10月4日午後10時45分ごろ、神戸市北区筑紫が丘4丁目の路上で、堤さんの体を刃物のようなもので複数回刺すなどして殺害した疑いが持たれている。

 捜査関係者によると、男は事件当時、神戸市北区に住んでいたとみられる。その後、愛知県に転居し、現在はパート職員として、施設内の店舗の売り上げをまとめたり広報資料を作成したりする仕事をしていたという。

 県警は事件当時、男が堤さんと面識があったかどうか詳しく調べている。

 堤さんは事件直前、当時中学生だった女性と自動販売機付近に座って話していた。約10メートル離れていたところで座っていた男に突然刃物で襲われた。堤さんが逃げるよう指示したため女性は難を逃れたが、堤さんは約70メートル離れた横断歩道上で倒れている状態で見つかった。女性は当時、「知らない男だった」と話していたという。

 堤さんと幼稚園から中学校まで同級生だったという大阪市の会社員の男性(27)は「(犯人に)何でそうなったん、と聞きたい」と絞り出した。容疑者逮捕翌日の5日午後、仕事の合間に友人と事件現場を訪れ、コーラを供えてじっと手を合わせた。

 男性によると、堤さんは「明るく、少しやんちゃなムードメーカー」。ツーリング仲間で、一緒に何度も六甲山に行った。「コーラやサイダーといった炭酸が好きだった」という。 事件発生から11年近く。「仲間同士のもめ事ではないか」と、周りから事件への関与を疑われたこともあったという。男性は「事件が世間からほとんど忘れられてしまった」と感じていた。

 容疑者の逮捕を受け、「進展があったのは良かったが、(堤さんが)戻ってくるわけではない。毎年、9月や10月になると必ず事件を思い返していた」と男性は話した。