赤く膨れた体にウジ虫が 高校生が証言から描く原爆の絵

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三井新
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 広島に原爆が投下されてから76年。広島の高校生が、被爆者の証言を聞き取って描く「原爆の絵」がこの夏、宮城県原爆被害者の会(はぎの会)会長の木村緋紗子さん(84)=仙台市太白区=に贈られた。被爆して赤く膨れた祖父の体にわいたウジ虫を、木村さんらがピンセットで取って看病している絵だ。木村さんは語り部活動の中で、役立てていくという。

 木村さんは8歳の時、爆心地から1・6キロで被爆。父や祖父ら親族8人を亡くした。「幸せだった私の人生は変わっちゃった。あの原爆さえなければ」

 贈られた絵のタイトルは「幽霊になった祖父」。祖父の体は強烈な臭いを発し、木村さんは「早く亡くなってくれればいい」とさえ感じたという。

 広島市立基町高校創造表現コースに通う3年生の川崎あすかさん(18)が描いた。同校の美術部員らは、被爆者の証言活動に役立ててもらおうと、2007年度から原爆の絵の制作を始めた。これまでに完成した作品は190点に上る。

 昨年10月に木村さんが同校を訪れ、川崎さんに当時の様子を証言し、一緒に絵の構想を練った。その後もオンラインなどでやりとりを重ねた。今年7月に完成し、川崎さんが仙台市内で木村さんに直接手渡した。

 木村さんは「事実に即した絵になった。この祖父の顔を見ると、亡くなった人たちを思い出す。これからを担う子どもたちは、この絵で被爆の実相がわかる」。すでに木村さんは講演などで、この絵を公開している。

 描いた川崎さんは「おじいさ…

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