コメ先物取引廃止へ 「本上場」認めず三百年の歴史に幕

筒井竜平
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 農林水産省は6日、大阪堂島商品取引所が国内で唯一扱うコメの先物取引を恒久的にできるようにする「本上場」を認めないと堂島取に伝えた。堂島取は、本上場が難しい場合に2年間の期限付きで上場を維持する「試験上場」の延長を申請しない。約300年の歴史を持つコメ先物は上場廃止になり、すでに成立している取引が完了する来年6月以降は売買できなくなる。

 コメ先物は、生産者や卸売業者らが事前に決めた価格で最長1年先にコメを売買することを約束する取引。うまく使えば天候などによる価格変動のリスクを避けられる。6月末時点では168の生産者や流通業者が取引に参加している。

 同省は堂島取から本上場申請を受け、7月下旬に「生産者や流通業者の取引参加が伸び悩んでいる」として認可基準を満たしていないとの判断を示した。堂島取は今月5日、同省による意見聴取で反論して認可を求めたが、判断をくつがえすことはできなかった。

 コメの先物取引は、江戸中期の1730年に幕府の公認を受けて大阪・堂島で始まり、「世界的な先物取引の先駆け」として知られる。戦時下の1939年にいったん廃止されたが、民主党政権下の2011年に関西商品取引所(現・堂島取)で試験上場が認められて復活した。堂島取はその後、試験上場の延長を4回繰り返してきたが、今回は不認可になれば延長を申請しない方針を示していた。筒井竜平