「クレージー」な野口の引退とどめた東京五輪 近づく競技生活の最後

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 8月6日夜、20年以上に及んだ競技生活に、野口啓代(あきよ)(32)は別れを告げる。現役を続けてきた理由の全てが、五輪には詰まっているから。

 東京五輪があったから、引退をとどまった。「東京がなければ、もうやめていたと思います」

 2015年8月、試合前の練習中に壁のホールドに左足をひっかけ、靱帯(じんたい)を損傷した。ワールドカップでの優勝も年間女王も、世界選手権の表彰台も、一通りの目標はすでに達成済み。だとしたら、もう引退してもいいんじゃないか――。

 スポーツクライミング東京五輪の新競技に決まったのは、そんな心境になっていた16年8月だった。「ほとんどの人がクライミングを知らなかった頃からずっと支えてくれた人たちがいる。最後に、私の登りを見てもらいたい」。だから、五輪決勝を引退の日にすると決めた。

金メダル候補も「小さい頃からすごく尊敬」

 集大成の夜に向け、これ以上ない周到な準備を重ねてきた。その象徴が、「チーム啓代」の存在だ。

 ボルダリング、リード、スピ…

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