暑さに氷や保冷剤、でも冷まし過ぎると…競歩選手の対策、余念無く

陸上

酒瀬川亮介
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 暑さ対策で東京都から札幌市に会場が移ったにもかかわらず、札幌市は、東京オリンピック(五輪)男子20キロ競歩のレース中に気温が30度を超えた。ただ選手たちは対策に余念が無い。なかなかテレビでも目にすることのない競歩の、暑熱対策を紹介する。

 給水や水を体にかけるというのは以前からあり、他競技でもよく見られるが、最近は氷や保冷剤を各国の選手ともよく使っている。

 日本チームの場合、帽子の内側につけたポケットに氷を入れてかぶる。すぐ溶けるので、5日の男子20キロで銀メダルを獲得した池田向希は4キロごとにかぶり代えた。手首にも保冷剤を巻き付けて手から冷やす。さらに「ウォームアップ中が一番暑かったので、(体を冷やす)クーラーベストを使って寒いくらいでした」と池田は明かした。

 首には、氷や保冷剤の入った細長い袋を巻き付けている選手が多い。男子50キロで優勝したダビト・トマラ(ポーランド)もそうだ。1周2キロのコースで、毎周回ごとに新しい氷の入った袋に代えた。

 効果があったようで「率直に言って、そんなに暑さは感じなかった」とレース後の会見で話した。

 ただ、給水で取る水を冷やしすぎたり、水分を取りすぎたりするのは要注意だ。男子50キロの世界記録保持者、ヨアン・ディニ(フランス)が、レース序盤にトイレに駆け込む場面が見られたのも、それが一因と推測できる。

 珍しい光景ではあるが、2019年世界選手権男子50キロで鈴木雄介が優勝したときも、実は2回トイレに行っている。冷たい水を飲んだことで、内臓疲労を起こしたものと見られる。

 ちなみに、長時間のレースとなる競歩では、50キロでも20キロでも、トイレがコースに併設されている。(酒瀬川亮介)