コロナ飲み薬、年内にも申請へ 塩野義、実用時期は未定

森田岳穂
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 塩野義製薬は6日、開発中の新型コロナウイルスの治療薬について、年内に国に承認申請することを目指すと明らかにした。飲み薬タイプで、軽症~中等症の人の重症化を防ぐという。100万~200万人分を供給できる生産体制も年内に国内で整える方針だ。

 現在、国内で承認済みの軽症者向けの治療薬は、点滴薬のみ。供給量が十分でなく、国の方針によって利用できるのは実質的に入院患者に限られている。飲み薬なら自宅療養の段階で服用しやすくなるメリットがあり、欧米の製薬大手も開発を急いでいる。

 塩野義は早期の申請・承認を目指すため、国の「条件付き早期承認制度」の利用を検討する。治療法がない病気などの薬が対象で、多数の患者を集めて行う最終段階の臨床試験(治験)の終了前でも申請できる。実用化後も安全性の確認を続けることなどが条件だ。

 ただ、治験は7月下旬に始めたばかりで、順調に進むとは限らない。実用化の時期の目安は未定で、同社は「今後の国との協議にもよる」としている。海外での承認を得るための治験の準備も進めているという。(森田岳穂)

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