近大元教授と元部下を詐欺罪で起訴 解剖検査料不正容疑

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 国費から支出される司法解剖の検査料約5100万円を大阪府警から詐取したとして、大阪地検は6日、近畿大医学部法医学教室の元主任教授、巽(たつみ)信二容疑者(66)=詐欺罪などで起訴=を詐欺罪で追起訴し、発表した。

 大阪地検は同日、法医学教室で巽容疑者の部下だった西尾斉(ひとし)・元講師(65)も同罪で在宅起訴した。巽容疑者と共謀して検査料を詐取したとして、府警が今月2日に詐欺容疑で書類送検していた。

 大阪地検は巽容疑者と西尾元講師が罪を認めているかを明らかにしていない。

 起訴状によると、巽容疑者と西尾元講師は2015年5月から今年3月にかけ、府警から委託された司法解剖の際、薬物や細菌などの検査をやっていないのにやったように装い、虚偽の結果を記載した報告書を府警に提出するなどして、計約5166万円の検査料をだまし取ったとされる。

 捜査関係者らによると、報告書は巽容疑者の指示で西尾元講師が書いていたとみられる。

 近畿大は今年3月に巽容疑者を、7月に西尾元講師をそれぞれ懲戒解雇した。西尾元講師は大学の調査に不正を認めたという。

 府警によると、巽容疑者らは報告書とは別に、刑事裁判で証拠として扱われる司法解剖の正式な鑑定書も作成していた。

 ただ、府警が確認したところ、鑑定書にいずれも虚偽の結果は記載されていなかったという。このため府警刑事総務課は「すでに実施された捜査や裁判への影響はなかった」としている。

 巽容疑者は今年6月、大学の経費をだまし取った疑いなどで府警に逮捕され、その後、詐欺容疑で2回再逮捕された。巽容疑者の詐欺罪などでの起訴は3回目になり、大学や府警からだまし取ったとされる総額は約9千万円になった。