妻夫木聡と蒼井優が問う 戦争だから仕方がなかったのか

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宮田裕介
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 戦争だから仕方がなかったのか。命令に従っただけだから許されるのか――。

 戦後76年の夏、太平洋戦争末期に、実際に行われた捕虜を生きたまま解剖した事件を元にしたドラマが放送される。終戦ドラマ「しかたなかったと言うてはいかんのです」(NHK総合、13日夜10時)だ。首謀者とされて死刑判決を受けた医師と、彼を救おうとする妻らを通し、罪とは何か問う。

 出演する妻夫木聡蒼井優は、作品を通して戦争と平和にどう向き合ったのか。話を聞いた。

妻夫木 「戦争、過去として片付けてはいけない意思を」

 「人一人の命の重さ、尊さについて、改めて考えさせられました」

 主演の妻夫木は、医師の鳥居太一を演じる。原案のノンフィクション「九州大学生体解剖事件 七〇年目の真実」(熊野以素(いそ)、岩波書店)や脚本を読みこみ、役作りをした。

 1945年5月。西部帝国大学医学部助教授の太一は、教授の命令のもと、米兵捕虜の手術を手伝った。それは捕虜の米兵を生きたまま解剖する実験手術。教授に中止を進言するが、却下。教授は「医療の進歩」だと言い、結局、8人の捕虜が死亡した。その後、太一は首謀者とされ、絞首刑の判決を受け、凶行を止められなかった自分と向き合っていく。妻の房子と幼い2人の子を残して……。

 太一は実際、首謀者ではなかった一方で、医師という立場でありながら、捕虜にも家族がいたのにもかかわらず、止められなかったことについて自責の念に押し潰される。「自分が犯したことが罪なんだけれども、罪の意識がなかったことへの罪もある。大きな葛藤がありました」。演じるにあたり、罪とは何か向き合い続けたという。

 普段は、役と自分自身の人生…

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