犯行声明なく1カ月 「不自由展」破裂事件、消印は兵庫

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藤牧幸一、関謙次、村上潤治
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 「表現の不自由展」の関連展示をしていた名古屋市中区の施設に届いた封筒が破裂した事件で、封筒の消印が兵庫県内の郵便局のものだったことが捜査関係者への取材でわかった。

 8日で発生から1カ月が経つが、犯行声明は確認されていない。威力業務妨害容疑で捜査している愛知県警は、この郵便局の区域内にある防犯カメラの映像などを分析し、差出人の割り出しを急いでいる。

 県警によると、封筒は「市民ギャラリー栄」宛てに郵送され、7月8日午前に施設職員が開封しようとした際に爆竹のようなものが破裂した。電池を使った発熱装置が仕掛けられ、比較的簡単な回路だった。

 展覧会の中止を求める一文も添えられていたという。けが人はなかった。

見た目は「普通の封筒」

 ギャラリーでは同月6日から国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」出展作品の展覧会が開かれていたが、市側は休館を決め、展覧会は3日目で中止された。

 県警は、消印が押された兵庫県内の郵便局の区域に捜査員を派遣。郵便局周辺の防犯カメラの映像に不審人物が映っていないかなどを調べている。

 市民ギャラリー栄の関係者は「見た目は普通の封筒だった」と話す。

 捜査関係者によると、差出人として右翼団体を連想させる名称が記されていた。

 ツイッター上には、同名の団体のアカウントがあるが、事件との関連や活動実態はわかっていない。

 県警幹部は「投函(とうかん)した人物と、破裂物を作った人物が同じとは限らないし、思想的な背景の有無も逮捕してみないと分からない」と打ち明ける。

 別の幹部は「大きな社会的影響を与えたのは事実。犯人を検挙し、模倣犯を防がなければならない」と強調する。

右翼団体「子どもだましの花火」

 期間中、ギャラリー前で街宣活動した右翼団体の幹部の一人は「爆竹にかかわったという団体は聞いたことがない」と話す。

 「右翼は街宣車で抗議活動をしている。実行犯は右翼とは異なるグループだろう」

 別の複数の右翼団体幹部も「…

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