アフガンの州都、タリバーンが掌握 米軍撤退で初の陥落

バンコク=乗京真知
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 駐留米軍の撤退にともなって治安が悪くなっているアフガニスタンで、反政府勢力タリバーンが6日午後、南西部ニムルーズ州の州都ザランジのほぼ全域を掌握した。米軍撤退が本格化した5月以降、全国34州のうちで州都が陥落したのは初めて。他の州都でも猛攻が続いている。米軍の後ろ盾を失いつつあるアフガン政府軍は、かつてない軍事的敗北を喫している。

 6日に陥落したニムルーズ州は、イランなどと国境を接する交通の要衝。地元メディアによると、タリバーンは5日夜から同州の州都に侵入。戦闘を恐れた州知事らが州外に脱出し、目立った戦闘のないままタリバーンに占拠されたという。

 タリバーンの報道担当者は6日夜、ツイッターに「州知事公舎や警察本部など全ての施設から敵を追い出した」と投稿した。

 北部ジョズジャン州の州都も同日、同州を拠点とする有力者で元副大統領のドスタム氏の邸宅がタリバーンに一時占拠されるなど、陥落の瀬戸際に陥った。ドスタム氏率いる軍閥の抵抗によって辛うじて陥落を免れた。

 南部ヘルマンド州やカンダハル州の州都でも市街地でタリバーンと政府軍の戦闘が続いており、両州はいつ陥落してもおかしくない状況だ。

 地上戦で押されているアフガン政府軍は、空爆で反撃を試みているが、民家に隠れているタリバーンを一掃することは難しい。(バンコク=乗京真知