きっかけは熊本地震 自宅に銭湯、構造設計建築士の決意

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藤本久格
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 熊本市の市街地に黒岩裕樹さん(40)の自宅を兼ねた銭湯「神水(くわみず)公衆浴場」がある。アーチ型の屋根に開放的な窓。玄関先のベンチで飲み物を手に過ごす人もいて、しゃれたカフェのようだ。2階で家族と暮らす黒岩さんが昨年8月にオープンさせた。「自宅に銭湯を」と思い立ったきっかけは、5年前の熊本地震だった。

 本業は建物の耐震性などを計算する構造設計1級建築士。仕事が終わると、妻のヒロ子さん(41)や両親と交代で、玄関を兼ねた番台に座る。夕方になると、近所のお年寄りや部活帰りの高校生たちが白いのれんをくぐって、やって来る。「いい湯をありがとうとお客さんから言われると、やっぱり始めて良かったと思う」

 熊本市出身。大学卒業後、東…

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