「自分の人生は自分で決めます」
9年前の11月、中学1年だった東京オリンピック(五輪)レスリング女子50キロ級の須崎優衣(22)は、学校の連絡帳にこう書いて訴えた。
小学5年から3年連続全国大会でトップに立った。日本オリンピック委員会(JOC)が優秀選手を選抜して鍛える「エリートアカデミー(EA)」へ入校を勧められていた。
家族は止めた。EAは寄宿制。千葉県松戸市の親元を離れ、転校も必要になる。洗濯や身の回りのことも全て自分でしなくてはいけない。13歳に冒頭の決意を書かせたのは、9歳の時にテレビで見た北京五輪の光景だ。吉田沙保里の金メダルを見て「私もほしい」とずっと思ってきた。
翌日の欄にも、言葉は続く…