ピッチで、表彰台で、差別に抗議する選手たち 五輪は変わったか

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遠田寛生、勝見壮史、荻原千明
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 かつて処罰の対象にすらなった選手の政治的、宗教的、人種的な宣伝活動が、東京オリンピック(五輪)から、その一部が緩和された。これまで禁止されていたのは「ほかの選手の貴重な瞬間を損なわない」というのが主な理由だが、表現の自由を妨げると批判が殺到したことを受け、「方針転換」。大会はどう変わったのか。

 6日、日産スタジアムで行われたサッカー女子の決勝。

 試合開始直前、主審のホイッスルを合図に、スウェーデンカナダの両チームの選手や主審、副審が一斉にピッチに片ひざをつき、人種差別に抗議した。主審がもう一度ホイッスルを吹くまでの約10秒間、各ポジションに散っていた選手たちが思いを行動で示した。

 試合後、カナダ代表のクリスティン・シンクレアは「特にカナダには先住民のコミュニティーが存在している。私たちのプラットホームを活用する重要な瞬間だと思った」。別のカナダ代表選手も「国際的な場でサッカーをする意義を感じている。あの小さなしぐさをすることで意思表示をし、変化を起こせたら」と語った。

 この行為が始まったのは2017年。アメフットの選手が米国で人種差別が深刻化しているのに抗議し、国歌斉唱の際に片ひざをついたのが始まりだった。

 今大会では、日本の選手たちも賛同する場面があった。サッカー女子の日本代表(なでしこジャパン)の選手が、英国戦やスウェーデン戦で片ひざをついた。日本の代表チームがこうした行為を行うのは珍しい。

 日本の主将DF熊谷紗希は知…

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