バッハ会長「開催時期は正しかった」 感染拡大への影響を改めて否定
国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は8日、東京都内で開かれた総会で、東京オリンピック(五輪)を成功と評価し、「開催の時期は正しかった」と結論づけた。IOC委員に対しての演説で述べた。
新型コロナウイルスの影響でこの2年間は不確実な状況が続き、中止すら頭をよぎったこともあったという。日本側が無観客開催すると決めたときは「魂のない大会になるかと思った。ある人は幽霊の大会といったが、実際は逆だった。選手が魂を大会に吹き込んだからだ。選手が真の五輪精神を吹き込んだ」。続けて、「競技面の素晴らしさに加え、一体感、そして友情の雰囲気を、私はこれほどの強さで感じたことはなかった」と称賛した。
再び一堂に会し、競い合える場を手にした選手たちからはスポーツが人々を結束させる力を感じたという。「その姿を見て、開催の時期は正しかったと我々は自信を持って言える。選手たちは本当に開催できたことに感謝しており、再び集い、希望や自信を世界にもたらす正しい瞬間だったと考えている」と語った。
その根拠として、大会での高いワクチン接種率をはじめ、コロナ対策が成功したと主張した。「(五輪関係者の)感染率は0・02%。バブルが機能していた」。そして日本への影響はあらためて否定し、「ウイルスが広がることはなかった。五輪関係者から日本の人々、その逆もしかりだ。それは世界保健機関(WHO)やほかの専門家たちが認めている」と強調していた。(遠田寛生)
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