東京オリンピック閉会式始まる 国論二分、異例ずくめの大会に幕

前田大輔
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 第32回オリンピック競技大会東京大会(東京五輪)は8日、閉会式が国立競技場東京都新宿区)で無観客で始まった。新型コロナウイルスの感染拡大で史上初の1年延期となり、東京都緊急事態宣言が出て大半の会場が無観客となるなど、異例ずくめの大会だった。

 選手たちが国籍や人種などの違いを超えて競い合い、認め合うスポーツマンシップや日本勢の活躍で、開催前の世論の逆風はある程度和らいだ。一方、期間中に新規感染者が急増し、五輪との関係が指摘されるなど、国論を二分したままだった。

 大会は不参加の北朝鮮を除く205の国・地域(ロシアは個人資格での参加)と難民選手団合わせて選手約1万1千人が参加。日本は史上最多の金メダル27個を獲得し、銀14個、銅17個を合わせた総メダル数58個も史上最多だった。大半の会場は無観客だった。

 大会組織委員会によると、7月1日以降の選手や大会関係者の新型コロナ検査の陽性者は430人だった。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長や菅義偉首相らは五輪と国内のコロナ感染拡大の関係を否定。バッハ会長はこの日のIOC総会で「五輪は適切な時期に開催したと自信を持って言える。選手もそれを感謝している」と述べた。医療の専門家らからは「国民の意識に間接的な影響を与えた」との指摘が出ている。

 東京パラリンピックは24日に開幕する。観客の扱いは政府、東京都、組織委、国際パラリンピック委員会(IPC)、IOCの5者協議で決める。関係者の間には、有観客は難しいとの見方が広がっている。

 半年後の22年2月には北京で冬季五輪が開催される。次回の夏季五輪は24年にパリ、次々回は28年にロサンゼルス(米国)で開催される。(前田大輔)