第17回心病む人たちへ「助け求めていい」 豪選手、コロナの今こそ伝えたい

有料会員記事近代五種

遠田寛生
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 近代5種にとって五輪は最高の晴れ舞台だ。それゆえに、胸中は複雑だった。

 2012年ロンドン大会以来、2度目の五輪出場を果たしたエドワード・ファーノン(33)。「テニスやゴルフの選手はメジャーな大会が毎年4回もあるが、ほとんどの競技の選手には4年に1度しかやってこない」。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらないなかでの五輪開催に賛否があることは分かっていた。でも、出場しないという選択肢はなかった。

 大学生だった19歳、親戚の勧めで競技を始めた。走ることに自信があり、馬に乗るのも大好きだった。水泳、フェンシングは得意とは言えず射撃は未経験だったが、1人で5種目をこなす挑戦は楽しかった。

 ただ、体も心も消耗が激しかった。情熱を失って15年に現役を一度退いた。19年にコーチに誘われて復帰し、同年11月に中国・武漢で開かれた国際大会に参加。東京五輪の出場権を勝ち取った。

 約2カ月後、武漢はコロナの影響で都市封鎖され、世界中でコロナが猛威をふるった。

 「少し前にいた場所だし、関…

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