菅首相「日本だからできた、との声も」 長崎で五輪語る

森岡航平、小手川太朗
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 長崎の平和祈念式典に出席した菅義偉首相は9日、長崎市内で記者会見した。閉幕した東京五輪について、首相は「開催が1年延期され、様々な制約のもとでの大会となったが、開催国としての責任を果たして無事に終えることができた。選手の皆さん、大活躍だった。素晴らしい大会になった」と振り返った。

 首相はコロナ禍での五輪開催をめぐり、「感染対策について海外からは『厳しすぎる』という声もあったが、『日本だからできた』と評価する声も聞かれている」と語った。

 また、国内で新型コロナウイルス感染が若い世代で広がっていることについて、「若者でも重症化のリスクが高まっているし、後遺症もある方も出てきている。若いから影響はないということじゃないと認識頂きたい」と訴えた。

 また、広島への原爆投下後に放射性物質を含む「黒い雨」を浴びた住民らを被爆者と認め、被爆者健康手帳の交付を命じた広島高裁判決について上告を断念したことに関連し、長崎の被爆体験者への対応などを問われた首相は、「今なお、原爆の後遺症に苦しんでいる方がいらっしゃることを私自身としては胸に刻んでいかなければならない」と語った。そのうえで「長崎においては、現在も訴訟が継続中であり、その行方を注視をしていきたい」と述べるにとどめた。

 一方、今年1月に発効した核兵器禁止条約については「米国を含む核兵器国、多くの非核兵器国からも支持を得られていないのが現状」とし、改めて「署名する考えはない」と述べた。締約国会議へのオブザーバー参加についても「慎重に見極める必要がある」とした。(森岡航平、小手川太朗)