「普通学級への進学を」 子の医療的ケア巡り両親訴え

岩堀滋
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 【神奈川】人工呼吸器胃ろうによる栄養摂取など、医療的ケアが必要な子どもの就学について考える集会が9日、横浜市内であった。相模原市立小学校の普通学級への就学を希望する医療的ケア児の佐野涼将(すずまさ)君(8)と両親が登壇した。

 涼将君は相模原市内の特別支援学校に在籍しているが、通学していない。2019年度、市教育委員会は涼将君を地元小学校に転校させることを年頭に準備を進めたが、小学校で涼将君の活動を支える態勢が整わず計画は頓挫。市は「専門教育を受けられる県立の特別支援学校が適切」としており、市との協議は膠着(こうちゃく)状態だという。

 集会では、父政幸さん(44)と母綾乃さん(42)が、小学校での同級生との交流を撮った写真などを見せながら経過を報告。「他の保護者から苦情もなかった。どうしてこんなことになったのか。市のキャッチフレーズは『共にささえ合い、生きる社会』。当たり前の願いを当たり前に出来るようになってほしい」と訴えた。

 集会は涼将君を支える「神奈川・『障害児』の高校入学を実現する会」の主催で、約40人が参加した。元教員で「障害児を普通学級へ・全国連絡会」世話人の北村小夜さんは「共生社会の実現には、初めから分けない学びが必要」などと自説を提唱。参加者からは「希望する学校に行けないのはおかしい。相模原市はどの子も一緒に育ち合う環境を保証すべきだ」「特別支援学校が悪いわけではない。各人に適した教育を受けさせることが重要」などの意見が出た。

 最後に参加者で、2学期の初日から涼将君が市立小学校の普通学級へ移り、友達とあるがままに育ち合えるよう求める集会決議文をまとめた。岩堀滋