中ロが合同軍事演習 対テロ共闘へ「打撃与える力示す」

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北京=高田正幸 モスクワ=石橋亮介
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 中国とロシアの両軍は9日、中国内陸部の寧夏回族自治区で合同軍事演習を本格的に開始した。「テロ勢力に打撃を与える力を示す」(中国国防省)ことを狙いとしており、米軍のアフガニスタン撤退に伴う中央アジアの治安悪化に備え、中ロが一致してテロ対策に厳しく取り組む姿勢を示すものだ。

 中国国防省によると、訓練は13日までで、両軍から計1万人が参加。中国軍からは、新疆ウイグル自治区など中央アジアとの国境を担う西部戦区が加わる。中ロ両軍が共同で敵を掃討する想定の演習もあり、両国の良好な関係を示すとともに、米軍撤退で空白が生じるアフガニスタンや中央アジアで、勢力の伸長が懸念されるイスラム過激派を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。

 中国紙の環球時報によると、両軍は互いの装備を使用した演習も行う予定。同紙は「互いの戦闘方法を理解することができ、今後の合同軍事行動やテロ対策に役立つ」とする専門家の見方を報じた。

 ロシアは、アフガニスタンと…

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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2021年8月11日10時30分 投稿
    【視点】

    この動きはアフガニスタンにおけるタリバンの台頭と関係しています。アフガニスタンには「イスラム国」(IS)の戦闘員がいます。ロシアはタリバンとISの間で秘密合意が結ばれていると見ています。その内容は「タリバンが政権を奪取してもISは政府に参加