駅員間のやりとり、メモ→アプリに 車いす客の乗降情報

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小川崇
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 車いす利用者がスムーズに電車に乗り降りできるよう、首都圏の鉄道会社がスマートフォンなどのアプリ機能を本格的に活用している。利用者の乗降位置や到着時刻を駅員同士が共有するシステムを導入。これまでの手書きのメモや、電話での伝言漏れによるトラブルを回避する狙いがある。

 東京メトロは今春、全路線の約170駅を対象に、駅員向けのスマホアプリを導入した。利用者が乗る車両などを駅員が入力。誤入力を防ぐため、ホームドアにあるQRコードを読み取り、乗車位置を確定させる。降車駅で待機する駅員のスマホに到着時刻が表示され、利用者の列車が数駅前に近づくとスマホのアラームが鳴る仕組みだ。

 以前は乗車駅の駅員が利用者から情報を聞き取り、紙の連絡票に記入。降車駅には電話で内容を読み上げていた。だが、多い駅では1日70件近く対応することもあり、同社担当者は「忙しい時間帯には走り書きのメモの字が読めず、案内に混乱が生じることもあった」と明かす。

 同社では春以降、駅員が使う業務用のスマホ1500台と、駅事務室用のタブレット端末150台を導入したこともあり、アプリ利用が浸透。電話やメモによる情報共有は原則取りやめたという。担当者は「アプリで正確かつスムーズに案内でき、ヒューマンエラーの防止にもつながる」と話す。

 JR東日本も今年3月から山…

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