第1回過度な期待、むしばまれた心 選手の健康をどう守る? 

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 メダルよりも心の健康を優先した。

 複数の金メダルを期待された体操界の女王、米国のシモーン・バイルス(24)が今大会で手にしたのは、種目別平均台の「銅」と、団体の「銀」だけだった。

 彼女が突然、退いたのは7月27日の団体決勝。1種目めの跳馬で失敗すると、後の3種目を回避して仲間に任せた。試合後に「メンタルの不調」を明かした。

 大会の延期で、過度な期待を背負い続けたまま長く過ごしたことや、無観客により「ストレスがかかっていた」。そして続けた。

 「メンタルが健康じゃないと、楽しむことはできない。弱っているときに、あらがうのではなく、対応していくことが大切」

 その後、医師らと複数回、面談をし、最後の種目となった平均台に出場したのだった。

 「みんなが私の周りで見ていてくれたのが大きかった。一人ではなく、みんなでという気持ちだった」。金は一つもなかったが、仲間たちと抱き合うその笑顔は、うれしそうにも、少し安心したようにも見えた。

 一方で、ストレスを抱えて大会に臨み、試合後におえつした日本選手がいた。

 陸上の新谷仁美(33)はレ…

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