ソフトバンクG純利益4割減 4~6月期、前年の反動も

山本知弘
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 ソフトバンクグループ(SBG)が10日発表した2021年4~6月期決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期より39・4%少ない7615億円だった。主力の投資事業は前年を上回ったが、多額の株式売却益があった前年の反動で、大幅な減益となった。

 売上高は15・6%増の1兆4791億円だった。投資事業では、投資先の韓国ネット大手の評価額が下がったことなどから約7千億円の評価損が出たが、新規上場などによる利益が上回り、グループ全体では前年実績より3千億円近く多い1兆2631億円の投資利益を計上した。ただ、前年の米携帯電話大手の株式売却益がなくなった分、純利益は大きく目減りした。

 一方、多くの投資先がある中国では、政府が海外に上場する企業への規制を強化する方針を示し、今後の投資戦略への影響が懸念されている。今春に1万円を超えていたSBGの株価が直近で7千円を切って推移しているのも、それが一因だ。この日記者会見した孫正義会長兼社長は、中国企業への投資姿勢について「当面は用心深く行きたい」と説明。中国企業への投資比率も、4月以降は全体の1割ほどに抑えているとした。

 「投資会社」の性格を強めるSBGの業績は乱高下が激しい。21年3月期決算では、前年の巨額赤字から一転、国内企業で過去最高となる4・9兆円の純利益をあげた。世界的な株高で投資先の評価が上がり、含み益が膨らんだためだ。孫氏は会見で「純利益の数字自体はあまり意味はない」とし、投資先の企業価値を重視する考えを強調。AI(人工知能)を活用した革新的な事業への投資に注力するとし、「リスクを取って、堂々とこの分野に駒を進めていきたい」と述べた。(山本知弘)