米国とカナダ、往来再開 国境ナイアガラでは不満の声も

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ナイアガラフォールズ=中井大助
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 カナダが、昨年3月以来原則として禁じてきた米国人の入国を、9日から認めた。新型コロナウイルスのワクチン接種を終えていることなどが条件で、8891キロに及ぶ米国との国境を越えた往来も復活した。家族や友人らと会いやすくなったが、米側は規制を続けており、不満も出ている。

 9日午前0時過ぎ、ナイアガラの滝の隣で米国とカナダをつなぐ「レインボーブリッジ」には車が列を作っていた。午前0時1分から、米国市民がカナダに入れるようになったためだ。歩いて橋を渡る人もいた。米カリフォルニア州から家族と来たエープリル・フインさん(24)はカナダに住む祖母とほぼ2年ぶりに再会し、「ようやく会えた」と抱き合った。

 北米有数の景勝地である滝は、米国とカナダの国境に位置する。両側にいずれも「ナイアガラフォールズ」という町があり、観光客が簡単に行き来する。だが、新型コロナの感染拡大でカナダが2020年3月から外国人の入国を原則禁止し、往来が止まった。

 1年5カ月を経て、カナダは人口の6割がワクチン接種を終えた。1日あたりの新規感染者も1千人程度で推移している。接種を終え、陰性証明を持つことを条件に、9日からは米国人の入国を認め、入国後の隔離義務づけもなくした。9月からは、他の外国人も同様にする予定だ。

 カナダ側のナイアガラフォールズのジム・ディオダティ市長は「米国人から観光収入の半分を得ている。地元では4万人が観光によって生活しており、再開を歓迎する」と話す。すぐに観光客が元の水準に戻る可能性は低いが、日常的な行き来への影響も大きい。「親戚の半数や親友は米国側に住んでいて頻繁に行き来する。家族が簡単に会え、カナダ側に不動産を持っている米国人が様子を見に来ることができることが、最も大事だ」

 カナダ・オンタリオ州のアート・マロットさん(57)と米ミシガン州のキム・トムプソンさん(57)も国境をはさんで暮らすカップルだ。3年前から交際を始め、パンデミック前は米側で一緒に過ごすことが多かった。一時は全く会えず、20年11月から人道的例外としてトムプソンさんがカナダに入国できるようになったが、複雑な手続きが必要だった。「新しい条件での入国は、公園での散歩のような手軽な気分」と歓迎する。

 ただ、トムプソンさんは陸路…

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