第2回ソフト「金」でも上野由岐子の危機感 試される競技団体

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 日本のメダルラッシュの陰で、ホッケー女子の東京オリンピック(五輪)は1次リーグ5戦全敗に終わった。「勝たないと何も残らないというのは、リオデジャネイロ五輪で経験していた。同じことをしてしまった」。アルゼンチンに敗れて1次リーグ敗退が決まった7月29日、FW永井友理は声を振り絞った。

 特にマイナー競技の選手にとって、自国開催の五輪は一世一代の大舞台だった。日本ホッケー協会によると、競技者登録数は約1万1千人。アイスホッケーと間違えられたり、協会幹部は「五輪競技なの?」と声をかけられたりもした。それでも、「さくらジャパン」が愛称のホッケー女子はCMに起用してくれる企業もあり、スポンサーも増えた。しかし活躍して注目度を高めるという関係者の願いはかなわず、今後の協賛金収入は不透明だ。日本ホッケー協会関係者は「これからも本気で強化や普及に乗り出すのか。競技団体として試される」と言った。

 結果を残した競技も、未来は保証されていない。

 「五輪種目じゃなくなっても、注目を維持していけるか。ソフトボールがメジャーなスポーツであり続けられるかが大事」

 ソフトボールで金メダルを獲得した日本のエース、上野由岐子は決勝戦後、危機感をにじませた。

 やはり金メダルを獲得した2008年の北京五輪後のブームが一過性に終わった苦い経験がある。北京五輪直後の日本リーグ、北海道石狩市で上野が登板した一戦は4千枚の前売り券が完売。当日券売り場に長い列ができ、地元テレビ局は録画中継した。

 だが、長くは続かなかった。12年ロンドン五輪で実施競技から外れ、今の日本リーグの客席には選手が所属する企業関係者の姿が目立つ。日本代表主将の山田恵里は「メディアの方々が来られない時期は、モチベーションの維持に影響していた」と振り返る。

 同じ轍(てつ)を踏まないた…

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