アルジェリアで森林火災、42人死亡 世界各地で山火事

大部俊哉、カイロ=北川学
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 北アフリカアルジェリアで森林火災が広がっている。ロイター通信は10日、救助作業中だった兵士と民間人の計42人が死亡したと伝えた。政府は放火の可能性があるとみている。世界各地では今年、気温の上昇も相まって大規模火災や熱波による災害が相次ぎ発生。気候変動が安全保障の問題になっている。

 アルジェリアでの火災は8日ごろ、首都アルジェ東方のカビール地方で発生。山岳地帯に燃え広がり、消火に手間取っている模様だ。住民は毛布などを使い、延焼を食い止めようとしている。AP通信によると、現地を視察したベルジュード内相は「30カ所で同時に火災が起こった。これは偶然ではない」と話し、放火が原因との見方を示した。カビール地方の住民は歴史的に中央政府に対する反感が強いとされるが、放火との関連は不明だ。

 ギリシャでは今月、首都アテネ近郊など、全土で火災が相次いでいる。ミツォタキス首相は、気候変動が原因の一つとの考えを示した。ギリシャでは今夏、気温が40度を超す日が相次ぎ、北部では今月、47・1度を記録した。

 このほか、トルコでも、7月から南西部を中心に大規模な山火事が続いた。政府によると、火災は30以上の自治体に広がり、地中海沿いの観光地にも影響が出ている。カナダ西部や米国北西部では6月、記録的な熱波が発生した。カナダ国内では以前の最高気温を4・6度上回る49・6度を記録。米オレゴン州やカリフォルニア州では、大規模な森林火災が起きている。

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が9日に公表した報告書によれば、世界の平均気温は産業革命前と比べ、すでに約1・1度上昇。対策を進めても今後20年間で一時的に1・5度に達する可能性がある。1度気温上昇した現在でも、「50年に1度」とされる熱波が発生する可能性が4・8倍になったとしている。大部俊哉、カイロ=北川学)