「運転は男性」「女性は苦手」がもたらす多大なる弊害

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アナザーノート 藤えりか記者

 自動車メーカーのさまざまなテレビCMをじっくりと見る機会があった。7月実施の朝日新聞のオンラインイベント、記者サロン「軽自動車から見えるもの」に登壇したのに先立ち、普通乗用車も含めてマーケティングの現在を考えるためだ。

ニュースレター「アナザーノート」

アナザーノートは、紙面やデジタルでは公開していないオリジナル記事をメールで先行配信する新たなスタイルのニュースレターです。今回は8月8日第50号をWEB版でお届けします。レター未登録の方は文末のリンクから無料登録できます。

ポッドキャストでも、藤えりか記者がジェンダーと自動車の問題について話します。

Apple Podcasts や Spotify ではポッドキャストを毎日配信中。音声プレーヤー右上にある「i」の右のボタン(購読)でリンクが表示されます。

 CM総合研究所のコンサルティング営業局プロジェクトマネジャー、長岡利記さんに聞いた話が印象的だった。ホンダが4月に全面改良して発売したスポーツ用多目的車(SUV)「ヴェゼル」のCMについて、「我々の調査でも幅広い階層を通じて、CM好感度がものすごく高かったんですよ。多様性を感じさせるキャスティングや、楽曲が評価されたのか、『時代の先端を感じた』と答える人もいましたね」。

 このCMでは、性別も人種も年齢も様々な人たちが次々と登場し、それぞれがハンドルを握って車を走らせたり、助手席や後部座席で風景を楽しんだりしている。ホンダの広報担当者も「企画の段階で、性別や年齢を問わず様々な声を吸い上げている。ヴェゼルは全席平等というスタンスで、前席中心になりがちな装備を後部座席にも取り入れるようにした」と説明していたが、それをまさにCMでも打ち出した形だ。

ほの見えるジェンダーステレオタイプ

 とはいえ、各社のCMをさらに子細に見ていくと、多様性という点では「ん?」とひっかかるものにも行き当たった。

 男女が運転する様子を同じ尺…

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