県内無敗の広島新庄、初戦で敗退 あとアウト一つで涙

三宅梨紗子
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(11日、高校野球選手権大会 横浜3-2広島新庄)

 広島新庄が、夏19回出場の強豪・横浜(神奈川)をあと一歩まで追い詰めた。2点リードの九回裏2死一、三塁、秋山恭平投手(3年)の直球がつかまった。打球は誰もいない左翼席に吸い込まれ、サヨナラ3点本塁打になった。

 広島新庄は、県北部の山間部にある私立校。近年力をつけ、県内外から集まった選手が寮生活を送る。冬はグラウンドに腰まで雪が積もるが、長靴をはいたランニングで雪を踏み固め、雪上でノックもする。

 2007年に就任し、15、16年に夏の甲子園出場を果たした前監督から昨年、宇多村聡(そう)監督(34)が後を継いだ。昨秋から県内無敗のまま、春の選抜に続き甲子園に乗り込んだ。

 「守り勝つ」野球が身上だが、春の選抜は守備の乱れで智弁学園(奈良)に敗れた。大可(おおか)尭明(たかあき)主将(3年)は「悔しさから、ノックなど守備練習にさらに力を入れた」という。

 その成果を発揮した今夏の広島大会では、6試合で失策1。左右の好投手がそろい、堅守が光った。

 この日の試合は失策ゼロ。大可主将の好捕などもあり、九回2死まで強力な横浜打線を封じ込めた。

 しかし、あとアウト一つで勝ちがこぼれた。「野球は最後の最後まで分からない。甲子園は楽しくて特別な場所だった」。先発投手の花田侑樹君(3年)は悔しさをにじませつつも前を向いた。(三宅梨紗子)