戦争の記憶つなぐ戦闘機、2年ぶり展示 河口湖飛行館

河合博司
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 風化する戦争の記憶をとどめて欲しいと、山梨県鳴沢村富士桜高原の「河口湖飛行館」で、太平洋戦争(1941~45)当時の旧日本軍の戦闘機の展示が2年ぶりに開催されている。20年前に始まった8月限定の公開だ。昨夏はコロナ禍で中止された。

 原田信雄館長(84)が、ニューギニアインドネシアなどで戦闘機の残骸を収集し、飛行館のスタッフ3人が当時の写真をもとに忠実に復元した。原田館長は「実物を展示する『戦争博物館』は国内に少ない。本物が持つ迫力で、悲惨な戦争の事実を後世に伝えたい」と話す。

 テニスコート2面ほどの屋内展示場には、旧日本陸軍の主力戦闘機「隼(はやぶさ)」の1型、2型の他、旧海軍の「零戦」3機や山本五十六連合艦隊司令長官が最期に搭乗した「一式陸上攻撃機」の同型機、特攻機「桜花」など15機が展示されている。

 東京都国立市の自営業・藤波克之さん(46)は、飛行機や宇宙に興味がある長男・香介(きょうすけ)さん(8)を連れて家族6人で訪れた。

 零戦の前で父の璋光(あきみつ)さん(80)は、記憶に残る零戦と米軍のグラマン戦闘機の空中戦の様子を家族に話したり、今でも動くという零戦のエンジンを見たりしていた。特攻機を見た香介さんは「人間を乗せて(艦船に)体当たりするなんて無意味だ」とつぶやいた。克之さんは「想像出来ないでしょ。悲しいよね」と応じた。

 開館は31日まで。休館日無しで、時間は午前10時~午後4時。入館料は大人1500円、18歳以下500円。問い合わせは河口湖飛行館(0555・86・3511)へ。(河合博司)