次の衆院選に立候補しないことを表明した議員に国会での活動を振り返ってもらい、これからの国会に託す「宿題」を聞きます。随時配信します。
第1回は、旧社会党所属として国会議員人生をスタートさせ、その後、民主党政権の農林水産相、衆院副議長などを歴任した赤松広隆さん(73)に聞きます。
――副議長を2度務めました。安倍政権、菅政権をどのように評価していますか。
正副議長のコンビを組んでいる大島理森議長が、財務省の公文書改ざんなどの問題が相次いで発覚した2018年、「民主主義の根幹を揺るがす問題」と指摘する談話を出した。安倍政権時代は、選挙に勝って多数があれば何をやってもいい、議論を飛ばしてもかまわないという政治になった。菅政権でもほぼ同じ政治手法が続いている。かつての自民党政権ではなかったことだ。最終的に多数決で決めるにしても、議論を重ねていくのが本来の議会制民主主義の姿だ。
――政権は憲法の規定に基づいた臨時国会の召集要求にも応じていません。
政権のやりたい放題と「弱すぎる野党」は裏表の関係だ。国会を開かず、新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言に関する国会報告にも菅首相は出てこないが、1強多弱ではいくら求めてもあしらわれる面がある。議論がある国会をつくるためには野党が力を持たないといけない。
記事の後半では、民主党政権の功罪や野党第1党が果たすべき役割、これからの国会に望むことなどを語ります。
――前回の衆院選では、小池百合子・東京都知事が立ち上げた「希望の党」への合流をめぐり民進党(旧民主党)が分裂しました。
前回の衆院選は69歳。若い…
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら