次期衆院選に大物の不出馬表明相次ぐ、世代交代が加速へ

2021衆院選

野平悠一
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 衆院議員の任期満了(10月21日)を前に、次期衆院選への出馬を見送り、政界の引退を表明する議員が相次いでいる。党幹部などを歴任した有力議員も多く、政界の世代交代が加速しそうだ。一方、自らの親族が後継となる世襲も目立つ。

 現職の衆院議員で最高齢の自民党伊吹文明衆院議長(京都1区)は6月28日、京都府庁で記者会見し、自身やスタッフの高齢化を理由に「絶対に大丈夫という自信がない限り、国会議員は続けない」と述べ、次期衆院選に立候補しない考えを表明した。

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 次の衆院選に立候補しないことを表明した議員に国会での活動を振り返ってもらい、これからの国会に託す「宿題」を聞きます。

 伊吹氏は1983年に衆院選で初当選し、当選12回。文部科学相や党幹事長、財務相などを務めた党重鎮で、「政界の御意見番」としてときに政権運営にも苦言を呈するなど存在感を放っていた。総務省出身の官僚が後継として立候補する予定。

 また、農林水産相や自民党幹事長、党副総裁などを歴任した大島理森衆院議長(青森2区)が今月12日、次期衆院選に立候補せず、引退すると表明した。故・竹下登元首相の実弟で、自民党竹下派の会長を務めている竹下亘衆院議員(島根2区)も体調不良を理由に今期限りで政界を退く。

 このほか、第1次安倍政権下で官房長官を務めた塩崎恭久氏(愛媛1区)や、党の選挙対策委員長を務める山口泰明氏(埼玉10区)、元厚生労働相の川崎二郎氏(三重2区、比例東海復活当選)も次期衆院選に立候補しない意向で、それぞれ息子が後継に決まった。石破派の鴨下一郎元環境相(東京13区)も立候補しない考えを表明した。

 公明党は、太田昭宏前代表(東京12区)が小選挙区を交代するなど、世代交代が進む見通しだ。

 野党では、立憲民主党でリベラル系の党内最大グループを率いて枝野幸男代表を支えてきた赤松広隆衆院副議長(愛知5区)、社民党照屋寛徳国会対策委員長(沖縄2区)らが引退を表明。国民民主党山尾志桜里衆院議員(愛知7区)は6月17日、「今回の任期を政治家としての一区切りとしたい」とSNSで表明し、次期衆院選に立候補しない考えを示した。(野平悠一)

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    千正康裕
    (株式会社千正組代表・元厚労省官僚)
    2021年8月15日15時15分 投稿

    【視点】伊吹文明、川崎二郎、鴨下一郎、塩崎恭久は、厚生労働関係の重鎮の議員たちだ。俗に言う厚労族の重鎮だ。 族議員というと、何か業界と結びつくなどして、政治影響力を行使して、ある省庁の政策に影響を与えるという、あまりよくないイメージを持つ方も

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    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2021年8月14日10時46分 投稿

    【視点】小選挙区制度の問題点は、各党が「現職優先」の方針をとるので、なかなか新しく幅広い人材を国会に送れないことです。引退議員が多い選挙ということはそのチャンスがあるということ。「女性議員を増やす」ことを掲げる各党としては、その本気度が候補者の立て

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