「車は家電になる」 ヤマダ電機出身の創業者が描く未来

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福田直之神沢和敬
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ASFと佐川急便が開発中の宅配向け軽EV=4月、神奈川県綾瀬市、神山純一撮影
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 自前の工場を持たない「ファブレス」のベンチャー企業が、日本の自動車産業を揺さぶるかもしれない。「ASF」(東京)が手がける佐川急便の配達車両向け電気自動車(EV)は、製造を中国企業が担う。「車は家電になる」。家電量販大手ヤマダ電機出身の飯塚裕恭社長(56)は、自動車の未来をこう見通す。

価格重視 製造は中国企業に委託

 自動車産業は、完成車メーカーを頂点に、下請けの部品メーカーが時には10層ほども連なり、供給網(サプライチェーン)のピラミッドを形づくってきた。エンジン車の部品は計3万点に及ぶ。

 だがASFは、開発・設計に特化したファブレス企業だ。部品の調達や組み立ては、中国南部の広西チワン族自治区にある「柳州五菱汽車工業」に委託している。今年、中国の自動車部品30強企業に選ばれた国有企業「広西汽車集団」の中核メーカーだ。

 飯塚氏から「いい加減な会社だと思わないでね」と断り付きで説明を受けた発注の過程はこうだ。ASFは、二酸化炭素の排出削減をめざす佐川急便とEVの共同開発を進めるにあたって、生産コストの安い中国企業3、4社を委託先として検討した。条件が合ったのが五菱だった。

 五菱に大まかな外観のイメー…

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