勝ち負けより大切なもの 五輪のスケボーが示した価値観

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聞き手・照屋健
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 8日に閉幕した東京オリンピック(五輪)で強い印象を残したのが、スケートボードなどの新競技だ。どんなときでも自分のベストパフォーマンスに挑もうとする姿勢や、順位の優劣に関係なく互いをたたえ合う姿。その魅力を、オリンピアンの為末大さん(43)に聞いた。

 今回の五輪を見て、競技がはっきり二つにわかれたと思っています。従来の五輪で中心となってきた陸上、競泳、柔道のように勝ち負けをはっきり争う競技と、スケートボードに代表される新しい価値観を持った競技です。

 女子パーク決勝で4位になった岡本碧優(みすぐ)選手の演技がまさにそうでした。最後の演技は難易度を下げればメダルを取れる可能性があったのに、難しい技に挑戦して失敗した。それでも「岡本さんらしかった」という評価が残った。

 スケボーの選手たちに、特別なことをしている意識はないかもしれません。それに世間が驚いている。ソーシャルメディアやスマートフォンが当たり前で育った「Z世代」を見て、大人たちが驚く構図に似ています。

 オリンピックにおいて、日本のスポーツ界は“勝負の価値観”を重視してきたと感じます。勝ち負けをはっきりさせ、ランキングをつける、といった考え方です。

 スケボーやサーフィンは違い…

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