順延続くエースたちの調整法 明桜・風間は「寝るだけ」

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 甲子園のマウンドに、いつ立てるのか――。第103回全国高校野球選手権大会は悪天候のため13日も試合ができず、順延は計3日となった。日程が延びることで、とくに調整が難しくなるのは投手だ。2日連続で当日に試合が流れた各チームの背番号「1」は甲子園球場の室内練習場で汗を流した。

 「焦らずにとは思っているけど、早く試合がしたいです」。県岐阜商の左腕・野崎慎裕(のりひろ)は残念そうな表情を浮かべた。

 制球力を武器に、岐阜大会を継投で勝ち上がってきたチームのエース。連日の順延で少し体がなまっていたといい、久しぶりに練習の強度を上げたという。腹筋と背筋を鍛えた後に、捕手を立たせたまま力を入れた投球練習をした。「時間が空いたので、投げる力が落ちないよう意識して取り組んだ」

 対戦する明徳義塾(高知)の代木(しろき)大和も、高知大会決勝を完投した好左腕だ。練習時間以外にも体のケアに抜かりない。宿舎でも入念にストレッチを繰り返し、「ごろごろするのではなく、体を動かすようにしています」。北海(南北海道)の木村大成は最速150キロを誇る大会注目の左腕。「体が鈍らないように、トレーニングを多めにやったり、走って体の切れをつくったりしている」と体調の維持に力を注ぐ。

 投手たちは準備しても登板できない、の繰り返し。気持ちの切り替えなど、精神面のコントロールも重要だ。

 「試合があるのは絶対なので、気持ちが切れないように、毎日がんばってます」。そう話すのは、神戸国際大付(兵庫)の左腕・楠本晴紀。兵庫大会では背番号10だった2年生だ。気持ちを維持するために、イメージトレーニングを大切にする。「相手の打者のことを考えたり、甲子園での投球を想像したりしています」

 小松大谷(石川)の北方慈也(いつや)は、冷静そのもの。石川大会でも雨の影響で初戦の試合開始時間の変更を経験した。「石川県は雨が多いので慣れている。いつも通り、特別な意識というのはあまりない」。日に日に状態が上向いているという。高川学園(山口)の河野(かわの)颯(はやて)は「ポジティブに考えて、いい休養としてとらえている。疲れがとれて、いい感じ」と前向きだ。

 前日に甲子園のマウンドを4イニング経験した2人は、仕切り直しの一戦に備える。74球を投げた帯広農(北北海道)の佐藤大海は「昨日は球が浮いてしまった。ホテルで相手のビデオを見て改めて研究しています」。55球を投げ、無安打投球を続けていた明桜(秋田)の風間球打(きゅうた)は、「寝るだけで回復する」ときっぱり。こまめに睡眠をとっているといい、「次は新しい気持ちで、ゼロからスタートするつもりで投げたい」。