イサム・ノグチは宇宙人? 山口一郎が感じた「違和感」

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聞き手・定塚遼
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 「イサム・ノグチは宇宙人か、未来から来た人かと思う」。人気バンド・サカナクションの山口一郎さんはそう語る。ノグチの抽象彫刻とともに、山口が選んだ多様な音楽を楽しめる企画が、東京・上野の東京都美術館で開催中の展覧会「イサム・ノグチ 発見の道」(朝日新聞社など主催)で29日まで開かれている。石や鉄、紙、光など様々な素材を用いた彫刻で時代を切り開いたノグチの作品に合わせ、山口が当時ノグチの近くにあったであろうアジアや米国などの音楽を選び、3章構成で約50分の音声コンテンツ「サウンドツアー」を作った。山口さんが共鳴したのは、ノグチの生み出した「違和感」だという。

写真・図版
「AKARI」の前に立つ山口一郎さん=山本倫子撮影

 ――イサム・ノグチ作品との出会いについて教えて下さい。

 初めて札幌で一人暮らしをすることになったときに、冷蔵庫やテーブルを買いそろえたんです。それで、この空間に何か世界観を作るには何が一番いいのかな、と考えたときに、照明を変えることが一番いいな、と思いました。自分が気に入る照明を頑張ってでも買おうと思って、色々調べていったときに、イサム・ノグチの(照明作品)AKARIを見つけたんです。上からつり下げるタイプのもので、結構高かった気がします。当時は一人暮らし。6畳ぐらいで家賃3万円の部屋に住んでいました。

「違和感が重要」 そう考えるわけは?

 ――作品が部屋に入ることで、どのような変化が生まれましたか。

 僕が住んでたアパートは、鉄…

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    前田直人
    (朝日新聞コンテンツ戦略ディレクター)
    2021年8月15日11時22分 投稿

    【視点】「違和感」こそが、アートの真骨頂なのかもしれませんね。違和感ということばを辞書で調べると、「ちぐはぐな感じ」「しっくりしない感じ」「調和を失った感じ」とずいぶん後ろ向きな解釈が並んでいます。しかし、ドキッとするような違和の組み合わせこそがア