高校生だった私が入管問題で声を上げた理由

論座編集部
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 名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんが亡くなった問題で、出入国在留管理庁が最終報告書を公表し、収容中の様子を撮影した監視カメラのビデオ映像の一部を遺族に開示しました。

 開示された映像は、13日分を2時間に編集したものであることなどから、真相究明にはほど遠いという声が上がっています。一方で、限られた情報からも、ベッドから落ちて助けを求めるウィシュマさんを床に寝かせたままにするなど、入管の対応の問題点が少しずつ浮かび上がってきています。

 真相究明や再発防止への原動力になっているのが、抗議行動や署名運動などを担う若者たちです。

 朝日新聞社の言論サイト「論座」は、入管・難民問題を考え続けるため、朝日新聞ポッドキャストにシリーズでゲストをお招きしています。前回、ウィシュマさんと面会した「START」の学生メンバー、千種朋恵さん(20)のお話をうかがったのに続き、今回は宮島ヨハナさん(19)にご出演いただきました。「論座」のインタビュー記事とあわせてお聞き下さい。

写真・図版
ウィシュマ・サンダマリさんの死の真相究明と再発防止を求めるスタンディングを呼びかけた宮島ヨハナさん=2021年7月30日、東京・霞が関の法務省前、松下秀雄撮影

Apple Podcasts や Spotify ではポッドキャストを毎日配信中。音声プレーヤー右上にある「i」の右のボタン(購読)でリンクが表示されます。

 宮島さんは、牧師である父親が、入管での収容を一時的に解かれる「仮放免者」の保証人をしているため、幼いころからそうした人たちと接してきました。

 小学生のころに英語を習っていたカメルーン人女性が今年1月、乳がんで亡くなりました。入管に収容されていた時から症状を訴えていたにもかかわらず、ウィシュマさんと同様、適切な医療を受けられなかったといいます。

 宮島さんは高校(インターナショナルスクール)の卒業論文のテーマにも、入管問題を選びました。

 「知れば知るほどひどい問題、人権侵害だと思うようになりました。にもかかわらず、この問題はブラックボックス化していて、あまり知られていませんでした」

 ウィシュマさんの死を聞き、このままではさらに犠牲者が増えてしまうという思いから、高校生だった当時から、SNSで「#JusticeForWishma」というハッシュタグをつくり、真相究明を求めたり、入管法の改悪に反対を訴えたりする行動を呼びかけてきました。

 「いじめられている子がいるのに、何も言わなかったらいじめを許しているのと同じこと。見て見ぬふりをしていたら問題は続いてしまう。声をあげないのは、問題の一部になるということだと思います」と語る宮島さん。「『入管問題は外国人のことだから、日本人の私には関係ない』と思いやすいけれど、日本の社会には多様なバックグラウンドを持つ人が暮らしています。これはひとごとではありません」

 この問題は、私たちみんなの問題だと訴えています。(論座編集部)