米軍、アフガンに1千人追加派遣 大使館員らの退避支援

ワシントン=高野遼
[PR]

 バイデン米大統領は14日、アフガニスタンからの米軍撤退にともない、首都カブールから米国大使館員らが退避するのを支援するため、追加で1千人の米軍部隊を派遣することを決めた。反政府勢力タリバーンが次々と都市を制圧してカブールに迫るなか、計5千人の部隊が一時的に撤退支援にあたることになる。

 国防総省高官によると、バイデン氏は14日、オースティン国防長官の提案を受け、追加で1千人の派遣を承認した。米軍は13日に3千人の部隊派遣を決めたばかり。現地にいる1千人と合わせ、計5千人が8月末の撤退完了に向けて大使館員やアフガン人協力者らの退避を支援する。

 タリバーンは13日までに人口第2の都市カンダハルを制圧するなど、次々と国内の主要都市を陥落させた。こうした情勢を受けて米政府は13日、大使館の人員縮小を決定していた。

 バイデン氏は14日、「秩序ある安全な撤退のために、約5千人の米軍派遣を許可した」と声明を出した。またタリバーンに対して、「米国人を危険にさらす行動を取れば、米軍が迅速かつ強力に対応する」と牽制(けんせい)するメッセージを伝えたという。

 声明でバイデン氏は20年に及ぶアフガン駐留を振り返り、米国は多大な投資をしてアフガン政府軍を訓練し、最新装備を与えてきたことに言及。「もしアフガン政府軍が自らの国を守れないのであれば、米軍があと1年、あと5年長く駐留しても変わらなかった。他国の内戦のただ中に米軍が永遠に駐留することは、私には受け入れがたかった」と述べた。

 また、アフガニスタンでの戦いが4人の大統領に引き継がれてきたとして、「私はこの戦争を5人目に渡すことはしない」と撤退の意志が変わらないことを強調した。(ワシントン=高野遼)