タリバーンへの「権力移行」 アフガン政府が認める声明

バンコク=乗京真知
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 アフガニスタンのアブドゥル・サタール・ミルザクワル内務相代行は15日午後、ビデオ声明で国民に対し、「権力の移行は平和裏に進む」との見方を明らかにした。政府側が「権力の移行」を認めたのは、これが初めて。今後、タリバーン主導の国家運営が始まる見通しが強まった。

 タリバーンは同日朝までに首都以外の全ての主要都市を制圧し、首都でタリバーンと政府軍の交戦が始まる懸念が高まっていた。

 ミルザクワル内務相代行は、ビデオ声明で「首都カブールは攻撃されない。治安当局がカブールの安全を確保する」と語った。

 同日昼には、タリバーンの報道担当者が「(タリバーン執行部は)構成員たちにカブール市内には入らず、(カブール郊外の)ゲートで待機するよう指示した。市民の命や財産、名誉を害することなく、平和裏に権力の移行が行われるよう(政府側と)交渉している」とツイートしていた。

 駐留米軍が8月末までの撤退を進めるなか、タリバーンは地方都市への一斉攻撃を開始。6~15日に全国34州都のうち30州都の制圧を宣言し、首都につながる幹線道路などを次々に占拠した。(バンコク=乗京真知

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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2021年8月15日23時15分 投稿
    【視点】

     タリバンが首都カブールを占拠するのも時間の問題になってきました。タリバンはカブールを占拠すれば「イスラム首長国」の樹立を宣言するでしょう。そしてタリバンがアフガニスタン全土を実効支配するのも時間に問題になります。国際法で、新政府が成立した

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    遠藤乾
    (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    2021年8月16日2時38分 投稿
    【視点】

     この件は、息をのむような一級の多重危機。以下長期・短期の危機を織り交ぜ、いくつか。  ①米国の信頼。サイゴン再びーーそれを否定するブリンケン米国務長官が痛々しい。もちろん、米国の国益の濃淡と同盟国へのコミットメント度合いは各地で異なるわ