実質GDP、年率1.3%増 2四半期ぶりのプラス成長

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古賀大己
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 内閣府が16日発表した2021年4~6月期の国内総生産(GDP)の1次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期(21年1~3月期)より、0・3%増だった。年率換算では1・3%増。2四半期ぶりにプラス成長に戻ったが、3度目の緊急事態宣言で経済活動への制約が続いたこともあり、小幅な回復だった。

 年率で0・6%台だった事前の民間予測の平均値は上回った。その要因のひとつが、マイナス予測だった個人消費が前期比0・8%増と、小幅ながら2四半期ぶりにプラスに転じたことだ。期中には、新型コロナウイルスの感染が収まらず、4月25日に東京や大阪などで始まった3度目の宣言は一時、10都道府県に拡大され、6月20日まで約2カ月続いた(沖縄を除く)。幅広い地域で外出自粛や飲食店への休業・時短営業が要請され、外食、旅行などサービス分野を中心に影響を受けた。ただ、前期にあった2度目の宣言よりも対象地域が狭く、「自粛疲れ」で、飲食店での消費などが一定程度増えたとみられ、サービス消費は1・5%伸びた。自動車の販売は半導体不足による生産台数の減少で伸び悩んだ。

 内需のもう一つの柱である設備投資も前期比1・7%増で、2四半期ぶりにプラスを回復した。製造業を中心に在宅勤務ができる環境を整えるためのIT投資や通信事業者による基地局設置などが活発だった。世界的な脱炭素化の流れを受け、電気自動車など関連分野の投資も加速したという。

 政府支出も、新型コロナワクチンの高齢者への接種が7月末までに一定程度進んだため、ワクチンの購入が増え、0・5%増と2四半期ぶりに増加に転じた。

 輸出は2・9%増で、4四半期連続のプラスとなった。世界的な半導体不足により、アジア向けの半導体製造装置が好調で、伸び率は前期より拡大した。ただ、ワクチンの輸入量が前期から大幅に増えたことなどで輸入も5・1%増と大幅に伸び、輸出から輸入を引いた外需は0・3%減で、GDPを押し下げるかたちとなった。

 物価変動を反映した名目GDPは0・1%増、年率換算で0・2%増だった。(古賀大己)

「リベンジ消費」への期待はあるが…影を落とすデルタ株

 4~6月期のGDPは、2四半期連続のマイナス成長を回避したものの、小幅な回復にとどまった。新型コロナ対応の制約が続き、日本経済の回復が遅れていることが浮き彫りになった形だ。深刻なのは、足元でもデルタ株による感染の再拡大が続き、7~9月期での本格回復も見通せない状況になっていることだ。

 回復の主役となるべき個人消…

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