日本製紙釧路工場が紙生産を終了 社員400人配置転換

武沢昌英
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 北海道釧路市の日本製紙釧路工場の紙生産が16日、終了した。日本製紙は昨年11月、同工場の紙・パルプ事業の撤退を発表していた。今後は設備の整理などを行い、9月末までに閉場する。10月には継続していく発電事業の新会社を設立する予定だ。1920(大正9)年創業の同工場は漁業や石炭と共に釧路を支えてきた。広い跡地の利用方法は決まっておらず、地域に与える影響は大きい。

 同社によると、同工場で紙を生産する抄紙機2台は16日、午前8時と同10時に停機したという。同社は工場内の安全確保などの理由から、工場内の取材には応じなかった。

 西口恭彦工場長は書面で「紙パルプ事業の収益に陰りが見え始めて以降、経営環境は悪化の一途をたどり、施策を全て講じて生産継続に努めたものの、今回の決断に至りました。10月以降は主に発電事業を運営の柱として再出発します」などのコメントを出した。

 同社によると、同工場の社員と関連会社員は計約500人いるが、火力発電と跡地管理・活用の窓口となる新会社で雇用するのは90人程度という。400人超が道内外への配置転換の対象となり、家庭の事情などで釧路に残る場合は離職、転職することになる。約80万平方メートルの広大な跡地の利用について、同社は釧路市とも協議しているが、同社は「現段階で決まったことはない」としている。(武沢昌英)