衆院山口3区、林氏の議員辞職で保守分裂選挙が「号砲」

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太田原奈都乃、高橋豪、伊藤宏樹
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 自民党岸田派林芳正元文部科学相(60)=参院山口選挙区=が16日、参院議員を辞職し、くら替え立候補する衆院山口3区内で記者会見に臨んだ。3区現職で二階派河村建夫官房長官(78)は「自民公認」として支持固めに奔走しており、保守分裂選挙の事実上の火ぶたは切られた。

 16日夕、林氏が山口県山陽小野田市で開いた会見は退路を断って臨む「対決」への宣言さながらだった。

 1995年の初当選から参院議員としての26年間を振り返ると、「今後はまさに裸一貫。全力で準備を加速していく。有権者の元へ足しげく通って支援の輪を広げる」と決意を示した。

 両陣営による自民支持者の「囲い込み」はすでにヒートアップしている。

 林氏のくら替えを後押ししてきた県議会の重鎮、柳居俊学議長(71)は7月26日付で、党県連所属の地域支部と職域支部に文書を送付。「林氏を党本部が公認申請候補者とするよう全力を挙げて取り組む」「林氏の3区からの立候補を最後まで全面的に支援する」など党県連役員会の決定事項を伝え、各支部長らに同調を求めた。

 河村氏もすかさず対抗。「党3区支部長」名で同様に31日に文書を発出すると、林氏のくら替えは「党のルールに反する」と断じ、党の選挙対策要綱を列挙して、公認候補者以外を応援することは「党紀違反になるおそれがある」と牽制(けんせい)した。柳居氏が県議会議長名で出した文書については「公平公正を求められるべき県議会の代表者としての公文書ではなく、個人的な意見に過ぎない」とした。

 河村氏は16日、林氏の辞職を受けたコメントで「党の要請に基づかないくら替えのための議員辞職は党のルールに反したものだ。現職として自民党議席を死守するために衆院選を戦い抜く」と敵意をにじませた。

 股裂き状態の自民支持者には困惑が広がる。双方の文書を受け取った支部役員は「選挙にそれぞれの思いがあっても公平公正な行動をとるべきだ」と話し、いずれの文書も党員に周知していない。別の支部役員は「分裂はよくない」と漏らし、党内の混乱につながりかねないと懸念する。

 3区には、立憲民主党から新顔の坂本史子県連副代表(66)も立候補を準備する。坂本氏は取材に「私自身の闘いを着実に進めていくことに変わりはない。今の自民党政治に問題を感じている人に政権選択の選挙だと訴えていく」と語る。

 林氏の辞職に伴い、参院山口…

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