停滞前線、各地に被害 17日も「警報級」の恐れ

佐藤靖、遠藤和希
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 12日から続いた雨の被害は、長野県内各地に及んだ。

 県によると、土砂災害があったのは8カ所(16日正午時点)。3人が亡くなった岡谷市土砂崩れ現場のほかにも、同市の別の1カ所と、松本市上松町でも土石流が起きた。家屋被害の生じた箇所もあった。また、岡谷市、飯田市佐久市、大桑村では崖崩れがあった。

 避難所に身を寄せた人は884人(15日午後1時半時点)。安曇野市は14日午後5時ごろ、土砂災害の危険が高まったとして明科地域の1636世帯4024人を対象に、最も高い警戒レベル5の「緊急安全確保」を出した。16日になっても、岡谷市や塩尻市など7市町村の約1万4千世帯3万2千人にレベル4の「避難指示」が出されていた(正午時点)。床上・床下浸水は辰野町や塩尻市などで計45件が確認された。

 県内各地の72時間降水量の最大値は、松本市松本今井(16日午前4時50分までに265・5ミリ)と飯田市飯田(16日午前2時50分までに295・5ミリ)で観測史上1位を記録。15日早朝までに、大半の市町村に大雨警報が発令された。

 また、王滝村御嶽山観測所では、降り始めの12日午前10時から15日までの雨量が603・5ミリに達した。同村では、村中心部と滝越地区を結ぶ村道が陥没。県が16日、同地区の9世帯14人を防災ヘリコプターで救助した。

 鉄道も運休が相次いだ。松本市のアルピコ交通上高地線(松本―新島々)では西松本―渚間の鉄橋の橋脚が傾いたため、14日夕に運休。一部再開したが、全面復旧の見通しは立っていない。ほかの鉄道各社は16日に再開したものの、15日はJR東日本篠ノ井線(塩尻―篠ノ井間)やJR東海飯田線(豊橋―辰野間)などで運休が相次いだ。阿部守一知事は16日、会見で「雨は小康状態だが、再び大雨となる可能性もある。引き続き警戒をして」と呼びかけた。(佐藤靖、遠藤和希)