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難治のスキルス胃がん、治療に手がかり ゲノム解析で

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編集委員・田村建二
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 治療が難しいがんの代表例とされる「スキルス胃がん」について、がん細胞のすべての遺伝情報(ゲノム)を解析することを通して、治療につながる手がかりを見つけたと、国立がん研究センター研究所などのチームが発表した。

 スキルス胃がん胃がん全体の5~10%を占める。普通のがんにみられる「腫瘤(しゅりゅう)」と呼ばれるかたまりをつくらず、胃の粘膜の下で広がるといった特徴があり、早く見つけて手術で取り除くといった対処ができないことが多い。一般的な胃がん全般の5年生存率が60%を超えているのに対し、スキルス胃がんでは10%程度とされている。

 これまで、スキルス胃がんの細胞だけを組織から取り出して調べることは難しかった。チームは今回、スキルス胃がんでよくみられる「腹膜播種(はしゅ)」という、がん細胞がおなかの中に散らばる現象によって患者のおなかにたまった水の中から、がん細胞を集め、ゲノムを分析した。

 すると、分析した98例のうちほぼ半数で、細胞の増殖にかかわる複数の遺伝子の異常が見つかった。

 これらの遺伝子異常はほかのがんでもみられ、がん細胞を狙い撃ちする「分子標的薬」が開発されている例もある。今回見つかったうち、3種類の遺伝子異常をもつがん細胞をそれぞれマウスのおなかに接種したあと、対応する分子標的薬を使ったところ、がん細胞は消失したという。

 どんな遺伝子異常があるかは…

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