証明した「安全」1000万通り ホンダの自動運転開発

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神沢和敬
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システムが改良されるたび、想定通りに動くかどうかシミュレーターを使い確認する。追加した機能が元の機能とぶつかって悪影響を及ぼすこともあるという=栃木県芳賀町、大野洋介撮影
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凄腕しごとにん

本田技術研究所 先進技術研究所 チーフエンジニア 加納忠彦さん(44)

 形がなく、目に見えない「安全」。それを証明するのが仕事だ。ホンダの運転支援技術や自動運転技術の安全設計の責任者として、1000万通りの状況下での安全を確認し、証明してきた。

 運転中に、隣から車が車線変更してくる。そのときに前に他の車がいる、いない。後ろにいる、いない。速度や距離は……。車に乗り込んで出発してから到着するまでに起こりうる出来事を想定する。過去にあった「想定外」のトラブルも蓄積してあり、それによって膨大な数の状況が積み上げられた。

 ホンダは3月、自動運転技術のレベル3を世界で初めて実用化した高級セダン「レジェンド」を発売した。「高速道路で渋滞中」なら、運転者は自動車に運転の責任をゆだね、ハンドルから手を、道路から目を離して車内で映画を楽しむこともできる。

 開発は、前例がない手探りの状況が続く。自動運転は5段階のレベルで表される。これまでの1と2は運転支援で、運転の責任は運転者にある。車に責任が移る3からが本当の自動運転とされる。自動運転技術のトップランナーとして前人未到の開発を続ける。

 レジェンド開発の際には高速…

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