動物のふんがエサ 「たくましくて美しい」糞虫図鑑出版

上田真美
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 動物の糞(ふん)をエサにする糞虫(ふんちゅう)の魅力に迫る「たくましくて美しい 糞虫図鑑」が出版された。「ならまち糞虫館」(奈良市南城戸町)の館長・中村圭一さん(57)の初の著作で、「虫に興味が無い人にも関心を持ってもらえたら」と願う。

 中村さんは中学時代に糞虫に魅せられ、奈良公園などで観察したり、標本を集めたりしてきた。52歳で会社を退職し、2018年に糞虫館をオープンした。今では年間1千人が訪れるという。

 「糞虫図鑑」には、中村さんが撮影した国内の糞虫や、収集している海外の糞虫の標本など、約70種を掲載している。「どうして糞を食べるの?」「冬の間はどう過ごすの?」といった生態の疑問に答えるコーナーもある。

 約40種類の糞虫が生息するという奈良公園でのフィールドワーク入門や、フンコロガシの飼育方法など、図鑑として見るだけではなく、実際に虫に触れて楽しむ方法も紹介している。

 中村さんは「糞虫に限らず、生き物をじっくり見ると面白い発見ができる」と話し、「無関心だと環境や生き物への配慮は生まれない。虫が好きでない人にも、『面白いな』と思ってもらえたら」と期待を込める。

 A5判変型、144ページ。税込み1870円。県内の書店でも購入できる。問い合わせは創元社(06・6231・9010)。(上田真美)