インドネシア実習生が支える沖合底びき網漁 下関を出港

貞松慎二郎
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 沖合底びき網漁の船団が15日、山口県下関市の下関漁港から一斉に出港した。漁の解禁は16日で、恒例の出港式はコロナ禍で昨年に続いて中止。頼みの綱のインドネシア人乗組員を23人確保したが、操業する漁船は減る一方だ。取り巻く環境は厳しいが、岸壁に集まった乗組員の家族らは手を振って、大漁旗がはためく漁船を見送った。

 漁船2隻が1組となり、萩市見島沖から長崎県対馬周辺の海域で来年5月まで操業。アンコウやノドグロ、カレイ類などを中心に昨年の水揚げ量は4093トン、金額にして25億3100万円だった。下関漁港の基幹漁業だが、廃業が後を絶たず、2年前まで14隻だったのが昨年は12隻、今年は10隻に減った。

 操業に欠かせないのは、インドネシアから毎年受け入れてきた技能実習生だ。ところがコロナ禍で昨年から、新たな実習生は入国できずにいる。このため今年は初めて、3年間の実習を終えて特定技能の在留資格を取得した7人を市内の水産会社が雇用。3年目の実習生12人、実習後に特定活動で在留を延長している4人を含め、20代の若者ばかりという。

 出港時のあいさつで、県以東機船底曳網(いとうきせんそこびきあみ)漁協の宮本洋平組合長(45)は特定技能で雇用した7人を「救世主のような存在」と紹介。水産大学校との連携で開発した漁獲量などが効率よく確認できるアプリの活用にも触れ、「安全操業第一で、たくさんの魚を水揚げしたい」と話した。貞松慎二郎