第4回コロナ禍で従来型農法にリスク露呈 自然栽培の課題は?

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小川智
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自然栽培の行方④完

 農薬や肥料を使わず、生物などの力を生かして育てる自然栽培。コロナ禍で従来型の農法がリスクを露呈するなか、関心を集めつつある。今後の課題は、生産者が安定的な収益を得るための販売ルートの拡充や、収量アップに向けた技術開発だ。

 新潟県にある佐渡島。ここに生息する特別天然記念物のトキを守るため、島では20年以上前から有機農業の研究に取り組んできた。自然栽培は、その流れをくむ形で広がってきた。

 林良宏さん(64)=同県佐渡市=がJA佐渡自然栽培研究会を立ち上げたのは2017年。青森県無農薬・無肥料でリンゴ栽培に成功した木村秋則さん(71)の講演を聞いて興味を持ったのがきっかけだ。現在、研究会では22人の会員が活動し、林さんが会長を務める。「コシヒカリ」や酒米「越淡麗」などを自然栽培で育て、JA佐渡に買い取ってもらっている。収量は10アール60~300キロほどで、昨年は計1・8トンだった。今年から米に加え、野菜や果物の栽培の試験栽培を始めた。

 JA佐渡は佐渡市やヤマト運輸と協力し、4月にWebサイト「さどまるしぇ」を立ち上げた。今秋以降、収穫予定の自然栽培米を一般消費者と米穀店向けに販売する考えだ。

 岡山県の二つのJAは自然栽培米を買い取り、各地の米を扱う「全農パールライス」などを経由して地元の回転ずし店や酒やみその製造会社に売るシステムを確立。今年度は生産計画段階で50トン足りない状況という。

 自然栽培を効果的に実施する…

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