台湾の国民党主席選、9月25日に投開票 4氏が届け出

台北=石田耕一郎
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 台湾の最大野党・国民党の主席(党首)選挙は17日、立候補が締め切られ、現主席で立法委員(国会議員)の江啓臣(チアンチーチェン)氏(49)と元主席の朱立倫(チューリールン)氏(60)ら4人が届け出た。中台関係が悪化するなか、有権者に民進党の蔡英文(ツァイインウェン)政権にかわる選択肢を示せるかが焦点だ。9月25日に党員の投票があり、即日開票される。

 江氏は17日、党本部で若者ら約30人を伴って会見に臨み、「対米感情を重視する。中国側との平和的な交流にも期待する。ただ、中華民国(台湾)の価値観や尊厳は妥協しない」と述べ、支持を求めた。

 一方、朱氏は16日、10人余りの若者とともに会見し、「中国側との交流回復を目指す。国民党が強くなってこそ、国際社会から尊重される」と訴えた。

 国民党は2020年1月の総統選で敗れた後、党勢の低迷が続く。同年3月に世代交代を訴えた江氏が主席に就いたが、中国との距離をめぐって党の長老らに譲歩を重ね、独自色を打ち出せなかった。今回の主席選で、主要候補の江、朱両氏は党内保守派からの支持獲得の必要性もあり、中台が「一つの中国」原則を確認したとされる「92年コンセンサス」に基づいた対中政策を行うとしている。

 台湾民意基金会の今年7月の世論調査では、コロナ禍で与党・民進党が支持率を落としたものの、国民党も伸び悩んでおり、民意の不満を吸収できていない。

 台湾では2022年に統一地方選、24年には総統選がある。2期目の蔡総統は憲法の規定で退任することになっている。(台北=石田耕一郎)