中東最大級のモザイク床守るシェルター完成 パレスチナ

エリコ=清宮涼
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 パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区のエリコで17日、イスラム建築「ヒシャム宮殿遺跡」のモザイク模様の床を保護するドーム形シェルターの完成を祝う式典があった。シェルターは日本政府の支援で完成し、中東訪問中の茂木敏充外相も式典に出席した。

 ヒシャム宮殿遺跡は8世紀のウマイヤ朝時代の建築遺跡で、中東最大級とされる約825平方メートルのモザイク模様の床が特徴だ。国際協力機構(JICA)によると、これまでは保護のために床の大部分が布や砂で覆われ、鑑賞できない状態だった。

 日本政府が約13億円を拠出し、2016年から床の保護と観光施設としての整備のためにシェルターの建設を始め、先月に工事が完成した。近く一般向けに公開される予定だ。

 式典に出席したパレスチナ自治政府のルーラ・マアーヤア観光・遺跡相は記者団に、「パレスチナの観光にとって最も重要な場所だと思う。世界中の観光客に、この美しいモザイク床を見に来てほしい」と述べた。

 茂木氏はこの日、式典に先立ってパレスチナ自治政府のマリキ外相と会談した。茂木氏は共同記者発表で、5月にパレスチナ自治区ガザ地区で武装勢力とイスラエル軍との軍事衝突が起きたことを受け、「双方に緊張を高める一方的行動を自制し、信頼回復に向けた取り組みを求めていく」と述べた。茂木氏は自治政府のアッバス議長とも面会した。18日には、イスラエルのベネット首相らと面会する予定だ。(エリコ=清宮涼