痴漢被害、9割が「泣き寝入り」 アンケートに切実な声
列車内などで痴漢の被害に遭っても、警察や駅員に通報しないケースが9割――。そんな被害者の実態が、福岡県警が行ったアンケートで明らかになった。誰にも相談できず「泣き寝入り」が多いといわれる性犯罪。福岡県警は対策に力を入れる方針だ。
アンケートは、県警鉄道警察隊が今年2~3月にインターネットで実施。福岡県内在住者を中心に男性960人、女性2079人の計3039人から回答を得た。
痴漢被害に遭ったことが「ある」と答えた人は計775人(25・5%)で、女性が729人と大半を占める。被害に遭った場所(複数回答)は、列車内だった人は62・3%にのぼった。
「被害に遭った後にその場でどのように行動したか」との問い(複数回答)には、「我慢した」26・6%、「怖くて何もできなかった」24・0%、「その場から離れた」20・8%。
「痴漢の被害に遭った後どうしたか」には、最も多かったのは「誰にも相談していない」が42・7%。「警察に通報した」は5・1%、「駅員に通報した」は6・1%にとどまり、約9割がいずれにも通報していなかった。
「相談しても『勘違いでは』と言われ」「服装の問題ではない」
福岡県警のアンケートには、アンケートに寄せられた女性の切実な声が。記事の後半では、これらの声とともに、県警の摘発した事件を記者が取材しました。
「誰にも相談していない」「…
- 【視点】
自分は男性だが、実は男性でも私立中学で電車通学だと、よく痴漢被害にあっていたので決して他人事ではない。高校に進学して、相撲部に入って体がごつくなってから被害はなくなった。 自分より弱い反撃できない者に対して、加害行為をしやすいというこ