ミソジニー=女嫌い、ではないのです 江原由美子さん

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聞き手・高久潤
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 「ミソジニー(女性嫌悪)」という言葉を、SNS上などでよく目にするようになりました。「あれってミソジニーじゃない?」。多くは女性から、男性の言動への怒りや抗議、そして違和感を込めて発せられています。小田急線での刺傷事件後は、報道を受けて「ミソジニー犯罪」という言葉も。「自分は女性が好きだから関係ない」と思った男性。そんな人こそ、ミソジニーとは何かを知った方がいいと、「ジェンダー秩序」などの著書がある江原由美子・東京都立大学名誉教授は言います。

 ――小田急線の車内で乗客たちが刺傷された事件で、最初に刺された被害者が女性でした。「ミソジニー犯罪だ」という声がネットで広がりました。

 「犯行の動機が何かについて詳細が明らかになっていませんから、本当にそう言えるかは現段階ではわかりません。ただ『ミソジニー犯罪』という言葉が広がった理由はわかります。個人的な関係もなく、突然刺される。こうした理由がわからない匿名的な暴力の理由に『女性である』ことが深く関わっているようだ。これは、多くの女性にとって身に覚えがあることなのです」

なぜ小田急線での刺傷事件に「ミソジニー犯罪」という言葉が使われるのか。そしてミソジニーが「女性一般への嫌悪感情ではない」理由について、江原さんが紐解いていきます。記事後半では、男性はミソジニーになってしまうことを免れられないのか、という問いについても考察します。

 「男性であればこうむらない…

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